チェコ語

チェコご

チェコ語(チェコ:český jazyk)は、インド=ヨーロッパ語族に属する言語。チェコ共和国の公用語。西スラヴ語派に属する。使用人口は約1000万人とされる。

スロヴァキアの公用語であるスロヴァキア語にきわめて良く似ている。

文字

チェコ語の表記には、ローマ字が用いられる。ロシア語やブルガリア語のように、キリル文字を用いるわけではない。チェコ語のアルファベットは、アベツェダ(abeceda)という。

チェコ語では、アルファベットに、チャールカ(「´」、čárka)、クロウジェク(「°」、kroužek)、ハーチェク(「ˇ」、háček)の三種類の記号をつけて、長音や軟音を表す。したがって、長音を含めて表記と発音がかなり忠実に一致するので、初心者には学びやすいといえよう。

発音

母音は基本的にaeiouの五種類であり(yの発音は、前の子音が軟化しないという点を考慮しなければ、基本的にiと同じ)、日本人には親しみやすい。

子音は、ドイツ語の子音と似ているものが多く、ドイツ語を学んだ人にはそれほど難しくない。しかも、基本的に一文字一子音を表すので、むしろ、ドイツ語よりも単純である。但し、chとhの区別などは難しい。

ドイツ語にないものとしては、rにハーチェクのついたřのほか、軟化した子音(ď、ť、ň)がある。

řは、rに摩擦音を加える音で、中国語のrの発音にもやや類似する。日本語では、「ルジュ」「ジュ」「シュ」などと表記されるが、これらとは本質的に異なった音である。

ď・ť・ňは、それぞれ、d・t・nにハーチェクがついた文字で、発音するときに上顎に対する舌の接触面積を広げて音を和らげる。日本語で「チ」「ジ」などと表記してこの音を表そうとする試みもあるが、これらとは本質的に異なった音である(むしろ「ティ」「ディ」のほうがまだ近い)。

語形変化

チェコ語では、名詞・形容詞などの格変化と、動詞などの活用により、文中のはたらきを表している。このため、語順はかなり自由となり、語順によって表現のニュアンスを変えることができる。

格変化においては、格は、主格、属格、与格、対格、呼格、地格、具格の7つがあり(ラテン語とよく似ている)、順番もこの順番で並べるのが伝統である。したがって、5格といえば呼格を指すことになる。性は、男性・女性・中性の3つだが、男性は活動体と不活動体にさらに分けられる。数は原則として単数と複数の2つだが、一部双数も残る。

動詞の活用は、他のヨーロッパ言語と同じく、法、時制、態、人称、数により活用する。

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