ギュンター・フェアホイゲン

ギュンター・フェアホイゲン
© European Community, 2005

ギュンター・フェアホイゲンは、ドイツの政治家。1944年4月28日バート・クロイツナハ(Bad Kreuznach)生まれ。

学生時代にはドイツ民主青年団(Deutsche Jungdemokrate)に所属していた。ドイツ民主青年団は、もともとは左派政党である旧ドイツ民主党の青年団として発足した。ところが、ナチス期に旧ドイツ民主党は解散となった。このため、戦後には、民主青年団は自由民主党(FDP)のパートナーとして活動していたことがあり、フェアホイゲンはこの頃のメンバーである。なお、その後、民主青年団は再び左傾化・過激化し(FDP系の右派は分裂)、緑の党や旧民主社会党と協力していたが、現在は緑の党とも訣別し、左翼党(旧社会民主党が改称)と協力している。

フェアホイゲンは、学生時代の1967年に民主青年団のノルトライン=ヴェストファーレン州議長をつとめている。そのまま自由民主党員としての政治活動を開始し、1969年に大学を卒業すると、自由民主党のハンス=ディートリッヒ・ゲンシャー内務大臣の部下として、内務省広報局長に就任している。

1974年にゲンシャーが外務大臣に就任すると、フェアホイゲンも外務省に移り、同省分析情報室長に就任。その後、1977年には自由民主党の党連邦幹部(Bundesgeschäftsführer)に就任し、翌年には幹事長(Generalsekretär)に選出された。

1982年に自由民主党が社会民主党(SPD)との連立を解消し(ヘルムート・シュミット内閣が倒閣)、キリスト教民主同盟・キリスト教社会同盟との連立に転換すると(ヘルムート・コール内閣が成立)、フェアホイゲンは社会民主党に転向した。

1983年から1999年まで連邦議会議員。外交関係・欧州問題に専門化して活動。1998年から1999年までは、外務副大臣(Staatsminister)。

1999年から2004年まで、プローディ欧州委員会の拡大担当委員をつとめ、東方拡大の加盟交渉のイニシアティヴをとる。2004年11月22日からは、バローゾ欧州委員会において欧州委員会副委員長(企業・産業担当)をつとめる。トルコの加盟に関しては賛成派である。