アリストテレース
アリストテレース(アリストテレス)は、古代ギリシャの著名な哲学者である。当時の「哲学」とは今日のような狭い意味の「哲学」ではなく、真理を探究する学問一般のことを指し、「哲学者」といっても今日の狭い「哲学」に功績は限定されない(真理を探究する点でソフィストと区別される)。中でもアリストテレースは、人間生活に関係するほぼすべての分野を扱い、古典期の多くの学問分野の礎石を築いた点で大きな功績がある。アリストテレースの哲学は、後世、中世神学に採り入れられて、いわゆるスコラ的方法論を生み出し、その業績は(古典古代の復興運動であるルネサンスも手伝って)全欧州に伝播した。このため、欧州においては、現在でも、ほとんどの学問分野において学説史を辿ると必ずアリストテレースに突き当たることになる(したがって、諸学の祖であると考えられている)。
〔アリストテレス全集(岩波書店)〕
- 1 カテゴリー論・命題論・分析論前書・分析論後書(山本光雄・井上忠・加藤信朗訳)
- 2 トピカ・詭弁論駁論(村治能就・宮内璋訳)
- 3 自然学(出隆・岩崎允胤訳)
- 4 天体論・生成消滅論(村治能就・戸塚七郎訳)
- 5 気象論・宇宙論(泉治典・村治能就訳)
- 6 霊魂論・自然学小論集・気息について(山本光雄・副島民雄訳)
- 7 動物誌(上)(島崎三郎訳)
- 8 動物誌(下)・動物部分論(島崎三郎訳)
- 9 動物運動論・動物進行論・動物発生論(島崎三郎訳)
- 10 小品集(副島民雄・福島保夫訳)
- 11 問題集(戸塚七郎訳)
- 12 形而上学(出隆訳)
- 13 ニコマコス倫理学(加藤信朗訳)
- 14 大道徳学・エウデモス倫理学・徳と悪徳について(茂手木元蔵訳)
- 15 政治学・経済学(山本光雄・村川堅太郎訳)
- 16 弁論術・アレクサンドロスに贈る弁論術(山本光雄・斎藤忍随・岩田靖夫訳)
- 17 詩学・アテナイ人の国制・断片集(今道友信・村川堅太郎・宮内璋・松本厚訳)