限界貸出ファシリティ

げんかいかしだしファシリティ

限界貸出ファシリティ(〔英〕marginal lending facility、〔独〕Spitzenrefinanzierungsfazilität)は、欧州中央銀行が決定する利子率の一つ。欧州中央銀行におけるオーヴァーナイトの貸出金利である。すなわち、銀行は、日中、欧州中央銀行からの貸出によりいつでもキャッシュ(リクィディティ)を調達できることになっており、営業終了時の貸出残高に対して限界貸出ファシリティの利率が課せられる。貸出高は、担保とされている有価証券の範囲内である。

限界貸出ファシリティは比較的高金利で、銀行は他のより有利な資金調達先を探し、それがない場合に欧州中央銀行の貸出に頼ることになるため、実質的に市場金利の上限として機能するとされる。この意味で、実質的に市場金利の下限として機能するとされる預金ファシリティの対概念となる。

2003年6月6日から3パーセントに設定され、史上最低の水準となっていたが、2005年12月6日からは3.25パーセントとなった。2006年にも再び利上げがあるものと見られている。

  • 1999年1月1日:4.50パーセント
  • 1999年1月4日:3.25パーセント(- 1.25ポイント)
  • 1999年1月22日:4.50パーセント(+ 1.25ポイント)
  • 1999年4月9日:3.50パーセント(- 1ポイント)
  • 1999年11月5日:4.00パーセント(+ 0.5ポイント)
  • 2000年2月4日:4.25パーセント(+ 0.25ポイント)
  • 2000年3月17日:4.50パーセント(+ 0.25ポイント)
  • 2000年4月28日:4.75パーセント(+ 0.5ポイント)
  • 2000年6月9日:5.25パーセント(+ 0.25ポイント)
  • 2000年9月1日:5.50パーセント(+ 0.25ポイント)
  • 2000年10月6日:5.75パーセント(+ 0.25ポイント)
  • 2001年5月11日:5.50パーセント(- 0.25ポイント)
  • 2001年8月31日:5.25パーセント(- 0.25ポイント)
  • 2001年9月18日:4.75パーセント(- 0.5ポイント)
  • 2001年11月9日:4.25パーセント(- 0.5ポイント)
  • 2002年12月6日:3.75パーセント(- 0.5ポイント)
  • 2003年3月7日:3.50パーセント(- 0.25ポイント)
  • 2003年6月6日:3.00パーセント(- 0.5ポイント)
  • 2005年12月6日:3.25パーセント(+ 0.25ポイント)