村上淳一
村上淳一は、日本のドイツ法学者。専門はドイツ法であるが、もともと「近代」法に多大な関心を寄せていたことから、最近はポストモダニズム研究に多くの関心を寄せている。弟子に海老原明夫、和仁陽など。
〔著書〕
- ドイツの近代法学(1964年、東大出版会)
- 序
- 一 ドイツ普通法学の錯誤論
- はしがき
- 第1章 プフタ、サヴィニー前の錯誤論の概観
- 第2章 プフタの意思主義とサヴィニーの表示主義
- 第3章 プフタ的意思主義に対する批判
- 第4章 意思主義の反撃
- 第5章 ドイツ民法典第一草案の成立まで
- むすび
- 二 プロイセンにおけるMachtspruch
- はしがき
- 第1章 水車屋アルノルト事件
- 第2章 牧師シュルツ事件
- むすび
- 三 プロイセンの都市自治とサヴィニー
- はしがき
- 第1章 シュタインの都市自治法
- 第2章 1831年の改正都市自治法とサヴィニー
- 第3章 サヴィニーにおける市民法学と官僚法学
- むすび
- 四 ドイツの協同組合運動とギールケ
- はしがき
- 第1章 初期の協同組合運動とギールケのゲノッセンシャフト論
- 第2章 独占資本主義段階における協同組合運動とギールケ
- むすび
- 近代法の形成(1979年、岩波書店)
- ゲルマン法史における自由と誠実(1980年、東大出版会)
- はしがき
- 1 「非倫理的」ローマ法と「倫理的」ローマ法
- 2 ゲルマン・イデオロギーの形成
- 3 アイヒホルン――帝国国法論とゲルマン的自由
- 4 ヴェルカー(1)――貴族身分とゲルマン的自由
- 5 ヴェルカー(2)――土地所有とゲルマン的自由
- 6 ヴァイツ――立憲君主政とゲルマン的自由
- 7 マウラー(1)――ゲルマン的自由と平等
- 8 マウラー(2)――ゲルマン的自由と私的土地所有
- 9 C・A・シュミット――ゲルマン的自由の倫理性
- 10 ギールケ(1)――有機体的国家観
- 11 ギールケ(2)――ゲノッセンシャフトとヘルシャフト
- 12 ギールケ(3)――勤務的誠実と契約的誠実
- 13 ゾーム――法治国家と文化国家
- 14 ケルン(1)――立憲君主政とゲルマン法
- 15 ケルン(2)――ゲルマン的誠実の相互性
- 16 ドープシュ――領主制と貴族制
- 17 O・ブルンナー――ラント法共同体と中世的法観念
- 18 シュレージンガー――従士制とゲルマン的誠実
- 19 クレッシェル――ゲルマン・イデオロギー批判
- 20 中世法論の脱イデオロギー化
- 権利のための闘争を読む(1983年、岩波書店)
- ドイツ市民法史(1985年、東大出版会)
- 「法」の歴史(1997年、東大出版会)
- はしがき
- i 日本の伝統的法秩序
- ii 西洋近代法の受容
- iii 法解釈理論の展開
- iv 西洋近代法の歴史的前提
- v 仮想現実としての近代法
- vi ポストモダンの法秩序
- 仮想の近代―西洋的理性とポストモダン(1992年、東大出版会)
- I プロローグ:「居場所はない、どこにも」
- II 近代化と合理主義・反合理主義
- III 争いと社会発展
- IV 歴史と偶然
- V 社会主義体制の崩壊と現代思想
- VI ヨーロッパの近代とポストモダン
- あとがき
- 現代法の透視図(1996年、東大出版会)
- 1 ポストモダンの法理論
- 2 科学技術の水準と裁判――ドイツの実務と法理論――
- 3 議論と自己修正――ルーマン/ハーバーマース論争をめぐって――
- 4 包摂技術とコミュニケーション
- 5 文字文化の衰弱と法の変容――高度情報化への展望――
- 6 仮想現実としての社会秩序
- あとがき
システムと自己観察―フィクションとしての「法」 法律家の歴史的素養 ドイツ法入門
〔訳書〕