バローゾ欧州委員会
© European Community, 2005
バローゾ欧州委員会は、2004年11月22日に発足した欧州委員会。「一加盟国当り一委員」の原則に基いて構成されており、もともと委員長・副委員長を含めて25名の委員により構成されていたが、2007年1月1日のブルガリア・ルーマニアの加盟によって27名に増員された。任期は2009年まで。
成立事情
ロマーノ・プローディ委員長の後任としては、もともと、ハビエル・ソラナ理事会事務総長兼共同外交安全保障政策上級代表(いわゆるミスターGASP)やヒュイー・ヴェルホフスタットベルギー首相が有力視されていた。しかし、後任作業は難航をきわめ、最後に、ダークホースとしてバローゾ・ポルトガル首相の名前が突如浮上したという経緯がある。
委員長以外の人事でも紆余曲折があり、成立までに人選が改められたり、担当がえがなされたりした。
2007年1月1日のブルガリア・ルーマニア両国のEU加盟に伴い、ブルガリアからメグレーナ・クネヴァ委員が消費者保護担当として、ルーマニアからレオナルド・オルバン委員が多言語主義担当として、欧州委員会のメンバーとなった。これに伴い、マルコス・キプリアーヌ委員の所掌から消費者保護が、ヤーン・フィゲル委員の所掌から多言語主義が外れた。
構成
第一次バローゾ委員会のメンバーは、次の通り:
委員長
委員長は1名である。
副委員長
副委員長は5名である。
- マルゴット・ヴァルストレーム(機構間関係・広報担当)
- ギュンター・フェアホイゲン(企業・産業担当)
- ジャック・バロ(交通担当)
- シーム・カラス(官僚機構管理・監察・腐敗防止担当)
- フランコ・フラッティーニ(司法・自由・公安担当)
委員
委員長・副委員長を除いた委員の数は21名である。
- ヴィヴィアンヌ・レーディング(情報社会・メディア担当)
- スタヴロス・ディーマス(環境担当)
- ホアキン・アルムニア(経済・通貨担当)
- ダヌータ・ヒュープナー(地域政策担当)
- ジョセフ・ボルグ(漁業・海事担当)
- ダリア・グリーバウスカイテ(予算・財政担当)
- ヤネス・ポトチュニク(科学・研究担当)
- ヤーン・フィゲル(教育・職業訓練・文化担当)
- マルコス・キプリアーヌ(衛生担当)
- オッリ・レーン(拡大担当)
- ルイ・ミシェール(開発・人道的支援担当)
- ラースロー・コヴァーチ(税制・関税同盟担当)
- ネーリー・クルース(競争担当)
- マリアン・フィッシャー・ボール(農業・農地開発担当)
- ベニータ・フェッレーロ=ヴァルトナー(外交・欧州近隣政策担当)
- チャーリー・マクリーヴィー(域内市場・サーヴィス担当)
- ヴラディミール・シュピドラ(雇用・社会問題・機会均等担当)
- ピーター・マンデルソン(通商担当)
- アンドリス・ピーエバルクス(エネルギー担当)
- メグレーナ・クネヴァ(消費者保護担当)
- レオナルド・オルバン(多言語主義担当)